こんなことどうってこないって笑えるくらいの器のでかい男だったら、オレはこんなふうにちゃんのことばっか考えちゃってなんも手につかない!なーんて情けない泣き言こぼしながらこうして黒子っちに家畜を見るような目をされなかったに違いない。 「本当に黄瀬くん、キミって男を見ているとボクは柄にもなく無性にイラつきます。むしろキミ、本当に男なんですか?なんでそんなウジウジできるんですか?それでもちゃんの彼氏を一時であれ務めさせていただいてるんですか?死ぬんですか?ちゃんの彼氏やめてくれるんですか?っていうかちゃんのコトを“ちゃん”づけで呼ぶのやめてくださいボクのなんでコレ」 それにしたって黒子っち、ひっでーコト真顔で言いやがる。でもオレは、「すんませんすんません!でもオレちゃんに嫌われたら生きてけないんス〜!!」と黒子っちに縋りつくしか能がないです。 黒子っちはオレのだいすきな彼女のちゃんとは中学からの親友で、しかも今現在だってクラスメイト!しかも隣の席だなんてものすごくおいしいポジション確保してて、いつもあのかわいいちゃんにかわいい声で「テツくん(ハート)」なんて呼ばれているのだ。彼氏のオレですら「黄瀬君(他人行儀)」なのに!これを恨まずにいられようか…いくら元チームメイトであっても!黒子っちのこと尊敬してるけど、それとこれとはまったくの別問題だ。だってオレのさいきょーのライバルというと、この黒子っち!オレのだいだいだいすきでもうこれは愛としか言いようないッスね…(シャララ☆ミ)なちゃんは、中学んときからずーっと「テツくん、」「テツくん!」「テツくん…」で、もう黒子っちのこと大好きすぎてバスケ部のマネにまでなったという逸話まである。まだ一軍じゃなかった頃から黒子っちの自主練に付き合って、毎日遅くまでサポートしてあげてたとかマジ泣けるッス!ちゃんやさしい!かわいい! …じゃなくて、そういううらやましーコトを黒子っちはちゃんにずっとしてもらってて、途中からバスケ部に入ったオレなんかちゃんはまったくキョーミなしだった。っていうかもう視界に入っててもいないのと変わんないくらいの認識だったんじゃないかな…とか思う。くやしいッスけどね!!オレはもうこんときからちゃんのことスゲーかわいいって思ってたのに!青峰っちが「、コイツあれだよ。女子がよく騒いでる、モデル(笑)の黄瀬クンだって!」ってオレを紹介したときすら、「…モデル?へえ、そうなんだ。あっ、テツくーん!」なんて言って黒子っちを見つけた途端すぐにそっちへ行ってしまった。別にモデルの黄瀬涼太を知らないなんて!とか言うつもりじゃないけど、衝撃だったッス。だいたい、女の子ってオレを見たらすぐ「あっ!リョータ!」「キセリョだぁ!」なんてきゃあきゃあ騒ぎながらサインだ写真だって大騒ぎするから。「え、オレを知らない女の子とか存在するんスか?!」って驚いたときの青峰っちのドン引いた顔は今でも忘れられないッス…。ってあれ、オレってやっぱ調子こいてたッスね…。 でも黒子っちがオレの教育係としてオレと一緒にいる時間がふえれば、ちゃんもだんだんオレと話してくれるようになった。あとドリンクもタオルも直接手渡ししてくれたし、「テツくんが面倒みてあげてる人」じゃなくて「黄瀬君」って呼んでくれるようにもなったし!ただどんだけアプローチしてみても、ちゃんてばやっぱり「テツくん」で。けど黒子っちが一緒でもちゃんがいればそれでいいや、なーんて考えてた矢先に黒子っちは忽然と姿を消してしまった。今思えばちゃんは黒子っちがこの時に何考えてたのかとか、誠凛にいくって決めたことも全部知ってたんだけど教えてくれなかった。というか、黒子っちと一緒に部活にこなくなっちゃったし。でもオレはあきらめなかった。使える時間は全部ずーっとちゃんのそばにいたし、電話もメールも毎日した。あと休みにはどっか連れてってあげたりとか。でも、いざ高校進学!ってなったら…ちゃんはオレに何も言わずに誠凛へ。それからはメールも電話もぜーんぶ繋がらなくて…でも!黒子っちを誠凛で見つけて、そうなると(悲しいけど黒子っちといえばちゃんなのだ)自動的にちゃんとも無事に再会――!! そうなったらもうあとは押して押して押しまくって、見事!! オレはちゃんの彼氏になるコトができた――――の、だが…。 「なんなんスかアイツ!!火神!!なんであんなオレのちゃんに馴れ馴れしいんッスか!?しかも…」 「タイガくん、」 「アレ!!なんすか「タイガくん(なんか親しそう)」て!!ちょっと黒子っちィィィ!!アンタちゃんの親友とかいってそばにずっといるのになんであんな害虫の存在許してんスか?!」 久しぶりに部活も仕事もない土曜日。しかもめっちゃイイ天気なもんだから、これはちゃんをデートに誘うっきゃないっしょ!とオレはちゃんに電話したものの、「ごめんね、今日は無理」とツレない返答だった。でもオレってばもうバッチシ外に出ちゃってたので、することもないしな〜とブラブラしてるとこで公園にちゃんの姿を発見!思わず駆け寄ってみたらコレである。 まぁ黒子っちは二百歩…百歩くらい譲って許す。ちゃんの親友だし。でも火神!お前なんなの?!黒子っちがいるからって理由でちゃんは帝光で…ムカつくことに誠凛でもマネジしてるだけで、別にバスケ好きなわけじゃないのになんで休みの日に黒子っち…はともかく!火神と公園でボール持ってたのしそうにしてるんスか…!?それもこれも親友であるはずの黒子っちがしっかりしてないから…!!キッと黒子っちをにらむと、いつも何を考えてるのか分からない目がギラッと光った。 「ちゃんはボクの親友で、火神くんはボクの新しい“光”ですから知り合うことになるのは当然ですよね。それ以前に火神くんはボクの前の席なので、必然的にちゃんとも席近いですから仲良くもなります。え、それを ボクの せいにするんですか?」 「…い、イエ…そういうワケじゃないッス…」 …こう言う以外になんかあるんなら知りたいッス…。 黒子っちは当たり前だろって顔で、「ですよね。―――まあ、あの二人が仲良くなるのも分かりますけどね。ほら、青峰くんとも仲良かったでしょう、彼女。ああいう脳みそが筋肉タイプっていうのは総じて単純というか…バカなので、ちゃんも楽しいんじゃないですか?」などとおそろしいコトを言い出したのでオレは戦慄した…!た、確かに青峰っちとちゃんてスゲー仲良くて…いや、黒子っちみたいに親友とかってワケじゃないし、どっちかっていうと…兄妹……いや、オレはそれも納得してないッスけど!!青峰っちはちゃんにぜんっぜん遠慮ない感じにズカズカ踏み込んでくし、でもちゃんもそんな青峰っちのこと許してて…そういえば青峰っちよくちゃんのコトおんぶとかだっこしてて…!!サァーッと血の気が引いていく。…え?じゃあ火神もそういうコトをちゃんに…?(※想像中) 「…か、火神…!!」 「あ?――ゲッ、黄瀬…お前ヒマなんか?休みの日にまで黒子のストーカーしてんのかよ…」 こちらにやっと気づいたらしい火神が、あからさまにドン引いた顔をしながら近づいてくる。それにしたってコイツ失礼だな!っていうかなんでオレが黒子っちなんか追っかけなきゃなんないんスか!!…あ、でも黒子っちがいるトコにちゃんもいるし… 「って違うッスよアホかアンタ!!オレはただちゃんを――」 「あ゛?お前、黒子じゃなくてのストーカーか!!」 「バカ!!まずストーカーからはなれろよ!!オレはちゃんの彼氏ッス!!」 黒子っちが脳筋って言ったときは、まぁ青峰っちも火神もちゃんのコト除けばフツーにイイ人?ってかまぁ友達だし「黒子っちってばちゃんのコトとなると誰にでもキツイこと言うッスよね〜ちょっと傷つくッスよね!」とか少し同情する気持ちすらあったのに…火神のヤツ、オレがちゃんの彼氏だと言った瞬間ものすごい何言ってんのコイツ?って顔で「……は?」なんて言うから、オレはもう火神っちのコト友達なんて思わないッスからね!!(震え声) 「は?ってなんスか。オレはちゃんと付き合ってて、たまたま通りがかった公園にちゃんみっけたからココにいるんス!!オマエこそなんでちゃんに“タイガくん”なんて呼ばれてんの!?」 「のカレシって黄瀬が?!…てっきり黒子と付き合ってんのかと…」 そう言ったと思うと、オレのかわいいちゃんの頭をかるくこぶしでこづいた。 「コラ、オマエなんでもっとはやく言わねーんだ」 「聞かれなかったもん」 ああ、ちょっとすねたその顔もかわいーッス! 「はっ?カントクが……あぁ、いーや、なんか想像できたわ…じゃなくてそういうこっちゃねーよ!…ったく、オマエってそばで見てねーとスグ迷子んなるタイプだろ」 「そんなことないもん!迷子になったことないしっ」 怒ってもキュートッス!! 「それは黒子がずっとお前に張りついてっからだろ?」 「ちっ…がわない…、かも、」 はうわ…!はずかしそうな顔も天使ッスぅううう!!!!とオレがちゃんに悶えに悶えていると、火神がやさしくちゃんの頭を撫ではじめたではないか! 「っく、はは、そーだろーな。じゃあこれからはオレも見張っててやる」 「っ、う、…うん…」 「じゃないッスよちゃん!!」 「……あれ、黄瀬君?」 って彼氏なのに!オレちゃんの彼氏なのに…!今存在に気づきましたみたいなその反応…うう、中学時代のバスケ部入ったばっかのころ思い出すんでやめてくださいス…………うう、でもでもっ! 「う…そのうるうるした目で見つめられると…!オレ…!!」 もうこのままちゃんを抱きしめてこんなトコからズラかっちゃえ!と思ったところで、太ももの裏らへんをドコォッ!っとそんなパワーあったんスか?!ってくらいの黒子っちの蹴りが直撃!! 「こんなトコで盛るのやめてくれますか黄瀬君。君は野犬か何かなんですか?下品な目でちゃんを見るのはやめてください」 「おお…やっぱカレシの黄瀬にもそんな感じなんか…」 蹴られた太ももの痛みに打ち震えるオレを、かわいそうな目で見る火神っちマジむかつく。 「火神っちは黙っててくださいッス!!ちゃん!どういうコトなんスか?お、オレというものがありながら…ッなんっで火神なんかと…!!」 もう(自称)親友と害虫なんかと話してたってしょうがない!とオレはかわいいかわいい彼女のちゃんを、ぎゅっときつく抱きしめてわんわん泣きつく。「キミはやはり犬ですね、それも躾のされていない」とかいう黒子っちの辛辣な言葉なんて丸っきりムシである。オレなんかよりずーっと頼りない肩口にぐりぐり顔を押しつけて、首筋のにおいをすんすんする。ふわあ、ちゃんのにおいがするッス…ふわふわっす…!!なんかもう全部どうでもいいって思うくらい幸せだなあ…。と浸っていると、ちゃんがおずおず口を開く。 「…え…うんと、今日は前から約束してて…、あの、バスケ、おしえてもらおうって、」 …た、体育の授業すらイヤイヤ受けるちゃんが…ばすけ? 「バスケ?!」 な、なんでちゃんが急にバスケなんて…でも、ちゃんがバスケやりたいって言うんならすればいい。オレはちゃんのすることはなんでも応援するし、なんでも手伝ってあげたいし助けてあげたい。ベンキョーとかだったらムリだけど(ちゃんめっちゃ頭良いし。となるとマジで黒子っちがいるって理由だけで誠凛に進んだんスね…)バスケなら!これでもキセキの世代の一人だし、ちゃんがバスケしたいなんてすっごいうれしい! でも、それならどうして余計に火神なんだろうか。 …思えば、どうしてちゃんってオレの告白にOKをくれたんだろう。緑間っちに付き合えることになったってメールした時、わざわざ電話をかけてきたことを思い出す。黒子っちと緑間っちがウマが合わないからか、ちゃんと緑間っちも仲が悪いとまではいかなくともお互いに「微妙な距離感を保ってます」って感じで…だから、緑間っちがちゃんのコト気にしてるってのがスゲー意外だった。 「…おい、と付き合うことになったというのは本当の話か?お前の妄想ではなく」 「ちょ、いくらなんでもヒドイッスよ緑間っち!マジっす!へへっ、やーっと両想いッスよ〜!諦めずにアタックしまくってよかったッス!!」 「…信じろと言われても、あの黒子がいるのに了承するというのが理解不能なのだよ。だが、お前の浮かれ具合からして本当のようだな」 「ちょっと人のハッピーな気持ちに水さすよーなコト言わないでくださいよ〜。あ、もしかして嫉妬ッスか?!」 「馬鹿かオマエは。…どちらにせよ俺には関係のないことだ。だがアイツも黒子と同様、何を考えているのかサッパリ分からんからな。本気でアイツを好きだと言うのなら、しっかり見張っておくのだよ。…アイツが泣くと、うるさいのばかりだからな」 そりゃあちゃんのコト泣かしちゃったら(そんなコトありえないッスけど)、黒子っちは絶対オレを許さないと思う。…あと桃っちもちゃん(と黒子っちのセット)大好きだから、たぶんすっごい怒ってとんでもないコトしてくれちゃいそうだし。でも、緑間っちだってそんな言い方しといて…っていうかあの緑間っちがそういうコト言うなんて、それだけでもうトクベツだって言ってるようなモンだし。だってキャラじゃないっしょ。それに、緑間っちの言う通りだ。黒子っちとちゃんのラブラブっぷりといったら凄まじく、誰もふたりの間に入れなかった。兄妹みたいにじゃれあってた青峰っちですら、黒子っちと比べてしまったら…言うまでもない。アイツらってマジになんで付き合ってねーのかワケわかんねーよな、というのは青峰っちの口ぐせみたいなものだったけど…誰もがみんな思ってたことだろう。 オレだって、ちゃんの気持ちはオレのもんだって胸張れる自信もない。でもオレはちゃんがだいすきで、ちゃんのコトばっかりをいっつも考えてるのだ。ああ、こんなコトで揺らがないだけの余裕のある男になりたい。ちゃんの分もオレがちゃんをだいすきだから、それでいいんだ。なーんて言えたらいいのに。でもそれはオレの理想で、現実のオレはただただライバルの影におびえるだけ。 今だって、どうにかしてちゃんの気を引けないかとそればかり考えている。 「ば、バスケなら!火神っちなんかよりオレのがちゃんと教えられるッス!!」 「オイコラ黄瀬、どーいう意味だ」 「そうですよ。キセキの中でも下っ端のぺーぺーのくせにどうしてちゃんにバスケを教えられると思うんです?バカなのは知ってますけどバカなんですか?」 べりっとオレとちゃんを黒子っちが引きはがす。うつむいているちゃんの表情こそ見えないが、ほんのり耳が赤くなっている。え、と思う間もなく、ちゃんがつぶやくような音量で言った。 「黄瀬君に教えてもらえるほど、わたし運動神経よくないし…、めいわく、かけちゃうし…」 「ちょっと黄瀬君どういうつもりですかちゃんをいじめないでください。ああちゃん、大丈夫ですよ。ボクもバスケできてますし、ちゃんにだってできます。ね、火神君」 「おっ…おう…。まぁ黒子のことはともかく、別にスパルタでマジに教えるわけじゃねーしよ。気軽に遊ぼーぜ」 「う、うん…っ!ありがとう、タイガくん…」 「…おう」 イヤそういう展開は間違ってるッス。 「……ちょっと待ってくださいッス!オレだってキツく教えたりしないし、ちゃんのペースで優しく教えるよ?なのに…なんで火神っちがいいの?オレ…ちゃんの彼氏だし、オレだってバスケできるのに…」 ああ、もういっそ泣いちゃいたい。 オレはちゃんの彼氏だけど、(一応)とか(自称)とかあたまに付くような存在だって自覚はある。それでも、ちゃんに告白したとき、付き合ってくれって言ったあの時、「うん、いいよ」と笑ってくれたのは夢なんかじゃないのだ。ちゃんはオレの彼女なのだ。誰がなんて言ってオレを揺さぶるとしても、でもそうなのだ。ちゃんはあの時、オレの彼女になってくれると笑ってくれたのだから。呪文みたいに“自信を持て”って心で繰り返していると、ちゃんの甘いひとみがオレを映す。 「…だって、黄瀬君に教えてもらったら、わたしのこと甘やかすでしょ?だからだめ。…それに、ないしょでバスケできるようになりたかったの。そしたら、黄瀬君のことびっくりさせれるし、いっしょにバスケ、できるでしょ?」 ……ああ、すっごいシリアスなのを何度か間に挟んだけど… 今まさにそういう独白してたけども…! でも今の一言でそーいうのもう全部忘れたッス!! 「……!!ちょ、ちょっと黒子っち!ついでに火神っちも!今の聞いたッスよね?!うわーんっもうちゃんめっちゃかわいーッス!!この子オレの彼女なんスよ?!はああ、マジちょー幸せッス!!」 もう一度、ぎゅうっとちゃんを抱きしめて…それからぐーんと腕を伸ばして、たかいたかいする。ヤバイ青空をバックにしたちゃんちょうかわいいッスこの子ぜったい天使ッス…!!だから凶悪な顔してる黒子っちなんか…め、めに…はいらないっすからぁ…!!(号泣) 「ッチ。さ、ちゃん、ドリブルの練習しましょうか」 「なんか黒子の気持ちスゲー分かったわ。オイ、ジャマすんなら帰れよモデルくん」 さすがに黒子っちじゃ届かないっしょ〜とか思ってたら、火神っちがオレの手からちゃんを奪ってしまった!ぐぐ…でもそんくらいなら今のオレは許せちゃうんスよね! 「なんでッスかイヤに決まってるでしょ!…それに…オレとバスケするためにちゃんが頑張ってくれてるなら、オレもずっとずっと近くで見守るッス!あっ、ちゃん、なんか飲み物いる?オレ買ってくるッスよ!」 「だいじょうぶだよ。だから黄瀬君はベンチでおとなしくしててっ」 なんか青峰っちのコトとか、ちゃんと仲良くないよね?なんで?って思うッスけどなぜか緑間っちのコトとか思い出したりしちゃって、ほーんとオレってばちゃんの彼氏なのに必要以上にビクビクしすぎッスよね!だってこんなに顔を真っ赤にして、オレのことちらちら気にしてるんスよ?! やっぱオレとちゃんてお似合いのラブラブカップル(なんていい響き!)ッス! 「はいッス!!えへへ」 ああ、そうだ!ひとしきりバスケの練習が終わったら、この前スタイリストさんに教えてもらったカフェにちゃんを連れてってあげよう。ものすっごい激うまなパンケーキがあるらしい。ちゃんはほんとに女の子らしくって、スイーツには目がないからきっと喜んでくれるはずだ。ああ、でもでも、どうせなら夜ご飯を一緒に食べたいなぁ…。 ああ、ちゃん、オレはキミの彼氏だから、ちゃんがよろこぶコトはぜんぶぜんぶしてあげたい!明日も明後日も、その次の日も、オレはちゃんのコトがだいすきッス!! オレだけの天使ちゃん!ずーっとずーっと、オレはキミの彼氏としてずぅっと大好きッス!! |
Photo:十八回目の夏