「君の言う愛ってのはあれか、チロルチョコ程度のものなのか。しかも1個で済んじゃうのか」 まぁね、そう言いながらも僕は結構うれしいと思っているし、第一こういうのって気持ちだから、別にチロルチョコであることに文句はないよ。1個なのには少し、いやかなり文句言いたいところだが、でもこれきなこ味だし。僕チロルチョコの中では実はきなこがいちばん好きなんだ。まぁいいだろう。……でも考えてみれば、バレンタインデーにきなこの味がするチョコレートをもらうのも、なんだかなぁと思わないでもない。いや、つまりこの際だからはっきり言うけども、気持ちだから〜とか言いながら僕はやっぱりチロルチョコ以上のものが欲しい!気持ちは形でも大きさでも値段でも表せないものだろうが、けれども少なくともチロルチョコは超えて欲しい、僕への君の愛情。そう思うのは罪なのか、罪なのか君。そんな僕の気を知ってか知らずか、いや、この顔は知ってる顔だ。とても面倒くさそうだもの。いや、だからさ、僕の主張ってこれ、ふつーみんな思うものじゃないか?だって僕は君の彼氏で、君は僕の彼女だろう。チロルチョコ1個(きなこ味)は上回る目に見える愛情が欲しいな、僕。 「だって雲雀毎年少女漫画みたいなチョコのもらい方すんじゃん」 「それは去年までの話だよ。今年は君がいるから貰わない」 「え〜、それはそれで嫌だなぁ、かわいそう。特に手作りの子」 「今の発言は僕の方がかわいそうだろう。君は僕の彼女だろう、嫌じゃないの、そういうの」 「え?雲雀が実は案外モテること?あー、ぜんっぜん!むしろ自慢だからへーき」 「……あぁ、そう……」 「そういうわけだからさ、チロルチョコ1個もなかなか愛あるでしょ?糖尿心配してるんだって」 |
「チョコくださいよー、僕甘いもの、というかチョコレート大好きなんですよ〜!」 くふふ、あなたが手作りのチヨコレイツをカバンに忍ばせているのはすでに調査済みなんですよ!(……骸さま……、ストーカーみたい……)もちろん今朝まで寝ずに一生懸命がんばってたこともね☆(……みたいじゃなくてストーカーだよ)でもどんなものを作っていたかは確認していないんですよ。僕、お楽しみは最後に取っておく派なんですよ。(……しかも言ってることが意味不明だわ……)あれです、ショートケーキの苺は最後まで取っておくアレです。(骸さんがオレよりアホみてーに見えるびょん……)くふ、あなたの愛が込められたチョコレートです、一体どんな味がすることでしょう……。(チョコの味がすると思いますよ、骸様)とっても甘いんでしょうね!(ちょこは甘いものれすよ、骸さん)さて、照れた顔もとってもキュートなんですが、そろそろ、くふ、いいでしょう?あんまり焦らさないでくださいよっ!(……骸さま、きもちわるい……)大丈夫ですよ、たとえ失敗していてもそれもまた萌えというもの、僕は全て食します!さっ、僕のために寝ずに用意したお手製のチヨコレイツ、どどんと僕にください! 「だからあんたにやるチョコはないっつってんでしょ!」 「くふ、そんなに恥ずかしがらなくっても……☆」 「っていうかあんたまたウチに隠しカメラつけたな!?」 「ちがいます!この間綱吉くんに怒られたので、今度は盗聴器にしました」 「同じ犯罪じゃボケが!っあー!ほんっとあんたイライラするー!!」 「はいはい、もう照れ隠しはいいですから、早くチョコ下さいよ〜」 「だからテメェにやるのはねぇっつってんだろ!!」 「寝ずに作ったチヨコレイツ!それこそが僕への愛の結晶でしょう!!」 「ちげえよ!これはクロームちゃんとちーくんと犬ちゃんのだ変態パイナップル!!」 |